●杉並K.H.邸 門扉

小飯塚周也さんは、『石田倉庫の住人』小飯塚祐八さん(版画家)の弟さんです。石田倉庫のイベント『アートの日』(06.4/29)にお兄さんの祐八さんから紹介されました。「弟の周也です。前川建設設計事務所に勤めています。」・・えっ前川國男さん由来の・・「そうなんです。実は、お願いがありまして・・門扉を造って戴きたいのです。」イヤ〜それは願ったり叶ったりですよ!「でも、予算があまり・・ない訳です。」・・あ、そうきましたか。「取りあえず、私の設計した建物なので、見て戴けますか。」

後日、周也さんから『すでに今年一月には竣工、引き渡されているとのこと。もう、4ヶ月間も門扉の作り手を探していること。』などをお聞きしつつ、二人で杉並のK.H.邸に赴きました。「外壁は、赤系のガルバリウム鋼鈑なんですよ。」・・へぇ〜モダンな感じですね。・・「でも古式工法なんで、釘は一本も使ってないんですよ。」・・うへ〜、純和風のお宅なんですか?・・「いえいえ、どちらかと云うと洋風な・・」・・えっ!何だか面白そうだなこれは!

確かに、K.H.邸は素晴らしい出来映えでした。古式工法や立派な檜の通し柱もさることながら、2階建てありながら1階に充分な自然光が降り注ぎ、和の香りお持つ洋風な造りが見事でした。・・こう云ったお宅を拝見しては・・ご予算に関係なく、いい門扉をお造りするしかないですね。・・と、つい、口を滑らしてしまい・・ホント、我ながら商売下手くそだと思うのですが・・まぁ、事実、造りたくなってしまったのですよ。

門扉のデザインは小飯塚周也さんの原案を二人で練り直し、施主の御希望なども再三入れて完成しました。

 全長2575mm・エイジング塗装 

御希望は『出来る限り、透かして欲しい。繊細で、かっちりと、しかし重厚であり・・』そんな無茶な・・と思ったのですが、意外とうまく行きました。今回は、火造りしていません。・・ただし、鉄の風合いを100%引き出す努力はしたつもりです。 

 

  

インターホーンは埋め込みに、ドアハンドルはもちろんオリジナル。結構、イイ感じの肌が出た・・と思うのですが・・。

施工は例によって、アーティーズの伊藤卓義くんにお願いしました。施主も小飯塚周也さんも大喜びで良かった良かった。とにかく、愉しい仕事でした。

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